こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

そろそろ転職しようかな…
でもいつ退職するのがいいの?
どんな業界でも会社を辞めるタイミングって難しいものです。
特に塾業界・受験業界は人の出入りがけっこう多いですよね…
今回の記事では、
- いつでも退職できるのか
- 塾講師はいつ退職するのがベストか
- 塾講師が退職すべきでないタイミング
- 引き止められたらどうするか
がわかります。
私自身の体験や、知り合いの塾講師の経験も交えて、「辞めどき」を解説します!
【塾講師の転職】いつでも退職できるの?

「そんなにかんたんに退職できるものなの?」と、心配している人もいるかもしれません。
従業員には「退職する権利」が民法で認められています。
アディーレ法律事務所によると…
【原則】労働者は自分の意思で自由に退職できる
労働者には、会社との労働契約を解除する自由、すなわち「退職する自由」が民法で認められています。(中略)
退職したいのにできない…強引な引き止めが違法になるケースと対処法 | リーガライフラボ
いわゆる正社員や無期契約社員は、期間の定めのない労働契約(無期雇用契約)を結んでいます。期間の定めのない労働契約を結んでいる場合には、2週間前に退職の意思を告げることで、労働者は理由を問わず退職することができます(民法627条1項)。
つまり、正社員の場合には、辞める自由があるということです。
「2週間前に退職の意思を告げる」ことが条件で、「理由を問わず」辞める権利があるんです。
(※派遣社員や契約社員など雇用期間が決められている契約の場合には事情が異なるのでご注意ください)
【塾講師の転職】年度末の退職がベスト

辞める権利があると言っても、良いタイミングと良くないタイミングがあります。
どのタイミングで退職するのがベストでしょうか?
塾講師が辞めるのは「年度末」がベストでしょう。
塾業界・受験業界なので、
- 受験が終わったタイミング
- 新学年に進級するタイミング
ですね。
年度末に辞めれば、転職先で年度はじめから、仕事をスタートできます。
塾業界・受験業界では、新学年や春期講習の授業から転職しやすくなります。
ただ、自分にとってはベストなタイミングであるだけで、会社にとっては別に良いタイミングというわけではありません…
というのも、年度末にはすでに来年度の時間割や講師の配置が決定しているからです。

異動の内示が出た後やろな
会社側は辞める講師の穴を埋めるべく、時間割と講師の配置を練り直さなければなりません。
次に述べる通り、年度途中の忙しい時期にいきなり辞められるよりもマシ、という程度でしょう。
ですので、「ベスト」なタイミングというより、「ベター」なタイミングと言った方がいいか…
※塾業界・受験業界の離職率の高さについての記事はこちら↓
年度途中の退職は避けたい
一方、年度途中に退職するのは、避けたいところです。
会社にとってみれば、社員にいつ辞められても痛手に変わりはありませんが、特に「書き入れ時」に辞められると、人の手配が大変です。
塾業界・受験業界の「書き入れ時」といえば、季節講習会(春期・夏期・冬期)や入試前ですね。
この時期は、どの講師もスケジュールがパンパン状態なので、辞める講師の授業や業務を引き継ぐ余裕がありません…

「辞めた講師の代講を任された」という人はけっこう多いはず…
また、年度途中で退職すると、担当していた子どもたちや保護者に迷惑がかかります。
教え方や宿題の質・量が変わることで、子どもたちや保護者が混乱します。
「前の先生の方が良かった…」ってなると、引き継いだ講師もやりにくいものです。
やっぱり受験生は合格発表まで見届けたいですし、受験学年以外の子どもたちも年度終わりまでは担当したいですね。
ボーナスが支給されてから退職を伝える人も多い
賞与(ボーナス)が支給されてから、退職の意思を会社に伝える人も多いです。
ボーナスが支給される前に、「辞めます」と言ってしまうと、賞与の支給額に影響するかもしれません。
会社側に「辞めるならボーナスは減らしていいか」と思われたくないですよね…

もらえるボーナスは満額もらっておきたいやん
多くの企業では、6月・12月に賞与が支給されます。
ですので、12月にボーナスが支給された後に、会社に退職願を出す人が多いです。
また、勤続5年・10年・15年などで報奨金が出る会社もあります。
報奨金が受け取れるキリのいい年まで勤めて退職してもいいでしょう。
【実体験】私が塾講師を退職したタイミングは…

ここまでベスト(ベター)な退職のタイミングをお伝えしてきました。
私の知り合いの塾講師たちで、上記のタイミングで辞めた人たちは多いです。
では、私自身はどうだったのかというと、体調を崩してしまい年度の途中で退職しました…

ここまでエラそうに語ってきて、すみません…
もちろん受験生を合格発表まで担当したかったですし、他の講師たちに負担をかけてしまったことも申し訳なかったな…とずっと思っています。
勤続10年の報奨金まであと少しだったので、せっかくならもらっておきたかったという気持ちもあります(笑)
会社にはとても良くしてもらったので、できることなら年度末に退職して、会社にかけてしまう迷惑を最小限にしたかったと思っています。
なかなか理想通りに退職できないものです…
私は体調不良でしたが、
- 親の介護
- 自分自身・妻の妊娠出産
- 子どもの進学・進級
などいろんな理由で働き続けられないこともあるでしょう。
自分自身の人生や家族のためにも、「退職」は1つの大切な選択だと私は思います。
自分にとって、そして、会社にとってもベターなタイミングを考えて退職したいですね。
※塾講師が会社を辞めたい・辞めた理由をまとめた記事はこちら↓
辞めたいのに引き止められて辞められない場合は?

辞めたいのになかなか辞めさせてもらえない!という場合もあります。
もちろん親切心から引き止めてくれる会社もあります。
ただ、退職願を握りつぶされたり、脅迫のような強引な引き止めをされたりすることも…
- 辞めるなら有給休暇は消化させない
- 辞めるなら退職金は支払わない
- 後任がいないから辞められたら困る
などです。
実際、退職の意思を伝えると、何か月も引き止められた知り合いもいます。
直属の上司に伝えたのに、その上司が半ば握りつぶしていたこともあったとか…
でも、はじめにお伝えした通り、正社員には「辞める権利」が民法で認められています。
「こんな会社に義理立てする必要はない!」と感じたのなら、「退職代行」を使うのもアリでしょう。
「退職代行」は、会社を辞めたい依頼者の代わりに、会社に退職の意思を伝えるサービスです。
近年話題になっているので、気になっている人も多いのではないでしょうか。
※退職代行モームリについての記事はこちら↓
実際に、退職代行を使って、塾を辞めた人もいます。
結局、自分の人生に責任を持てるのは、自分だけです。
会社が責任を取ってくれるわけではありません。
- 辞めたくても辞めさせてもらえない…
- ハラスメントを受けている…
- 会社の人間とは話をしたくない…
- 出勤しようとすると体調が悪くなる…
こちらが誠意を見せているのに、きちんとお別れできない会社に対しては、退職代行を使ってみてもいいでしょう。

まとめ:【塾講師の転職】いつ退職するのがベスト?元塾講師が解説!
一生涯、1つの企業で勤め続ける時代ではなくなってきました。
私の周囲の塾講師たちも、ほとんどの人が何社か転職を経験しています。
だからこそ、会社や担当する子どもたち・保護者に迷惑をかけない形で辞めたいものです。
できる限り、年度末・年度替わりに退職できるよう、準備をしておきましょう。
皆さんが、すっきりと会社とお別れできることを祈っています。