こんにちは、プロ講師のひかるです。
塾講師の仕事って大変そう…
実際に働くと、きついの?
というように、塾講師の仕事に不安を感じている人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
がわかります。
どんな仕事も、楽しいことばかりではありませんよね。
塾講師の仕事の大変なところを、プロ講師は暴露、愚痴、いえ、紹介します。
- 塾講師のアルバイトに興味があるかた
- 塾業界に就職しようとしているかた
- 塾講師として転職したいかた
の参考になれば幸いです。
元塾講師・プロ家庭教師の私が解説します!
【塾講師の仕事】4つの大変さ
塾講師の仕事もやりがいはありますが、楽しいばかりではありません。
塾講師が「つらい…きつい…しんどい…」と感じるときは、どんなときなのでしょうか?
それは…
- 体力勝負である
- 入試前は休みが少なくなる
- 生活リズムが世間とずれる
- 不合格の責任を負う
という4つだと、私は考えています。
くわしく見ていきましょう!
体力勝負である
塾講師というと「知的」なイメージを持っているかたも多いかもしれません。
でも、実際には、かなりの体力仕事なんです。
たとえば、夕方から50分の授業を4コマ担当する場合、
50分 × 4コマ = 200分
つまり、3時間以上は、黒板(ホワイトボード)の前で授業することになります。
集団形式のクラス指導の場合には…
- 大きい声で
- 表情も豊かに
- 立ちながら
- 数十人に気を配って
授業をしなければ、子どもたちを惹きつけることはできません。
もちろん小さい声で、淡々と、座りながら授業もできますが、子どもたちはなかなか付いてきてくれないですよね…
特に、季節講習会(春期・夏期・冬期)の間は、子どもたちが朝から塾に通ってきます。
講師たちも、朝から夜までぶっ通しで授業することもあります。
アルバイトの場合には、数コマ担当するだけなので、ご安心を
塾講師って、若い講師が多い気がしませんか?
体力勝負の仕事なので、30代・40代で辞めていく人はけっこういます。
後で紹介しますが、夜遅い仕事なので、不摂生がたたり体調を崩す講師も、私の周囲にも何人もいました。
実は私自身も体調を崩して、プロ家庭教師として独立(転職)しました
だから看板講師は「若手」という塾って、多いですよね。
もちろんハードな仕事をくぐりぬけた、ベテラン講師たちもたくさんいます。
ただ、けっこうな「力仕事」であるのは、知っておきましょう。
個別指導も体力勝負?
中には、個別指導の講師として働きたいと、思っているかたも多いでしょう。
個別指導の講師も、クラス指導のように「体力勝負」なのでしょうか?
答えは…
です。
アルバイトとして、個別指導のお仕事をする場合には、集団指導ほど体力を使うことはありません。
個別指導は、子どもの隣に座って、ほぼマンツーマンで指導します。
「個別指導」と言っても、講師1人で、子どもを2~4人ほど担当することがあります
ですので、大きな声を出して、立って指導をしなくても大丈夫です。
もちろん個別指導だからこその大変さはあります。
何人かを同時に指導する場合には、それぞれに違うことを教えなければなりません。
なかなかのマルチタスクやな…
一方、正社員として個別指導の教室に配属されるときは、ほとんどの場合「教室長」という役職です。
自分自身が教えるよりも、教室の運営の仕事がメインになります。
たとえば…
- 入会の面談・手続き
- 保護者とのコンタクト
- アルバイト講師の退勤の管理
- 利益を確保
などです。
ときには、出勤できないアルバイト講師の穴を埋めるために、自分自身が指導に入らないといけないこともあります。
もし「子どもたちに直接教えたい!」と思って、個別指導の会社に入社してしまうと、ミスマッチが起こってしまいます。
正社員の場合、クラス指導の講師と、個別指導の講師とでは、まったく異なる仕事内容だということを知っておきましょう。
入試前は休みが少なくなる
さきほど少し触れましたが、受験生を担当すると、入試前は休めなくなります。
12月から冬期講習会が始まりますが、年を越すともう受験が目の前に迫っています。
中学受験は2月(関西圏は1月中旬)に入試がスタートします。
高校受験も、私立入試・公立入試と続きます。
大学入試も、共通テスト(センター試験)・私立入試・国公立と受験ラッシュです。
Oh…
中には、1月1日は休めるけど、大晦日まで特訓、1月2日から授業、という会社もあります。
子どもたちを志望校に合格させることは、塾講師の仕事のやりがいや醍醐味でもあります。
でも、受験シーズンの激務に、心身ともに疲れてしまう講師もいます。
- 受験に関する緊急の懇談
- 年明けから入試まで休みなし
- 祝日も入試特訓やテスト監督
- 新年度の募集も並行する
など、書き入れ時であると同時に、かなりハードなんです。
また、授業が増えるということは…
- 教材の予習
- 授業のプランニング
- 教材づくり
- 印刷
などの、授業の準備が増えるということです。
でも、授業が増えると、授業の準備をする時間が取れないのが事実…
ですので、時間に余裕がある時期に、どれだけ前もって準備しておけるかが重要になります。
生活リズムが世間とずれる
子どもたちは学校がない日・時間に、塾に通ってくれます。
ですので…
などに授業が入ります。
塾講師の生活リズムに関する記事でもご紹介しましたが、正社員になると、どうしても世間一般の会社員とはライフスタイルが違ってきます。
という感じ。
だから、家族とは生活時間がずれてしまいます。
家に帰ると、子どもたちはすでに寝てしまっている…
土曜・日曜に仕事やと、奥さんから大ヒンシュクやろな
また、男性が多い塾が多いので、そもそも女性との出会いが少ない…
なかなか結婚まで話が進まない、婚活で苦労している独身の塾講師が多いのも事実です。
もちろん配偶者と役割をうまく分担して、ご家庭を持っている塾講師はたくさんいますよ!
不合格の責任を負う
塾講師のやりがいについての記事で書いた通り、「合格の喜びを分かち合える」ことはうれしいことです。
でも、不合格になった場合には、責任が重くのしかかります…
お母様・お父様は、子どもの志望校合格を願って、受講料を支払って塾に通わせます。
それなのに、不合格になってしまったら「何のために塾に通わせていたんだ!」と思う保護者もいるわけです。
実際、保護者に怒鳴られた講師もいます…
不合格だけでなく、成績がなかなか伸びないor下がる場合も同じです。
やはり「成績アップ」のために、保護者は子どもを塾に通わせているのですから。
でも、実際には、なかなか思う通りに、成績が上がるとは限りませんよね…
だからこそ、お母様・お父様とのコミュニケーションが重要になります。
- 保護者の希望
- 保護者の子どもへの評価
- 現状
- つまずいているポイント
- その解決策
- 今後の展望
というように、保護者の「期待値」を常にモニターしておくといいでしょう。
塾の思惑と、保護者の期待がズレている結果、クレームや退塾(退会)という形で跳ね返ってきます。
塾講師は常にベストを尽くす。
そして、そのベストが子どもや保護者に伝わっておくようにすることも大切です。
不合格になったとしても、こちらの誠意は伝わります
まとめ:塾講師の仕事の大変さ
今回の記事では、塾講師の大変さを紹介してきました。
仕事上の苦労から、私生活への影響まで、つくづく塾講師って特殊な仕事だと思います…
でも、塾講師を長く続けている人って、楽しそうなんですよね。
一方で、退職者も多く、講師の入れ替わりが激しい業界でもあります。
皆さんの、お仕事選びの参考になれば幸いです!
塾講師に自分が向いているか、向いていないかは、こちらの記事をどうぞ↓