こんにちは、プロ講師のひかるです。
そろそろ塾講師を辞めたくなってきた…
みんなはどんな理由で退職したの?
塾講師の正社員を辞めたいと悩んでいる人も多いでしょう。
実際、塾業界は離職率が高いですよね…
今回の記事では…
がわかります。
私自身もかつて塾講師をしていましたが、今はプロ家庭教師をしています。
また、会社(塾)を辞めて、別の道を進んだ先輩・同僚もたくさんいます。
あなたと同じように「塾講師を辞めたい」と感じた人のリアルな声を集めました。
元塾講師が解説します
塾講師(正社員)を辞めたいor退職した理由8つ
正社員の塾講師を辞めたい、あるいは、退職のきっかけになった理由を見ていきましょう。
辞める大きな理由は…
- 独立したい
- 転職したい別の塾が見つかった
- 塾以外の仕事にチャレンジしたくなった
- 結婚・妊娠・出産
- 体や心の調子が悪くなった
- 会社に不満があった
- 人間関係がうまくいかなかった
- 家庭の事情
の8つです。
このうち1つだけが決め手になって、辞める人はあまりいません。
いくつかの理由が絡まりあって、複合的に退職を決める人は多いでしょう。
1つ1つ掘り下げて見ていきましょう。
独立したい
まず、塾講師として勤めてきたスキルを活かして「独立」する人がいます。
独立する方法としては…
- 自分で塾を開業する
- フリーランスの塾講師になる
- プロ家庭教師になる
の3つが多いです。
自分の教え方にこだわりがあったり、自信があったりする場合には、独立して自分の腕を試してみたくなるものです。
中には、「誰かに雇われたくない」というタイプの人もいるでしょう。
私自身は、プロ家庭教師として個人事業主になりました。
私以外にも、塾講師・予備校講師をしていたときの知識と経験を活かして、プロ家庭教師をしている人はたくさんいます。
独立する人は、職人気質の人が多い気がします
また、自分で塾を経営するようになった先輩たちもいます。
1つの教科の専門性が高い人は、トップ層をターゲットにしたプロ家庭教師や、1教科だけ教える「単科塾」経営という形で独立しやすいでしょう。
自分が苦手な教科は、他の人を雇うという方法もあります。
一方、オールラウンダー型の講師は、幅広い層の子どもたちを担当するプロ家庭教師や塾経営に向いています。
独立はリスクもあるから慎重にせなあかんな
独立・開業するのは、ハードルが高いと感じている人もいるかもしれません。
「開業届を出せばいいの?どこに?」
「確定申告がよくわからない……。会計や簿記の知識がないから無理かな……」
身近に個人事業主・フリーランスとして仕事をしている人がいないと、相談しにくいものです。
手前味噌ですが、拙著『プロ家庭教師として生きていく方法』で独立・開業するステップや、確定申告の基本を紹介しています。
スマホやタブレットのkindleアプリでお読みいただけます。
「そろそろ今の塾を辞めたい……」
「プロ家庭教師に興味がある!」
「独立・開業にチャレンジしてみたい」
そのように感じているかたは、ぜひお読みくださいませ。
転職したい別の塾が見つかった
同じ塾業界の中で、転職する人も多いです。
業界内での転職なので、これまでの知識やスキルをそのまま活かしやすいですね。
後で紹介する「会社への不満」などがきっかけになることが多いです。
- 年収をアップさせたい
- 有給休暇が取りやすい
- 残業が少ない
- 授業に専念できる
など、より待遇が良い条件の塾を探す人はかなり多いですね。
その際、転職サイト・エージェントを使う場合もあります。
また、知り合いに誘われて、知り合いの勤める会社に転職するという割合もけっこう高いです。
塾以外の仕事にチャレンジしたくなった
中には、塾業界から飛び出して、別の世界へと転職する人もいます。
同じ教育業界では、学校の教員になる人はけっこう多いです。
もともと教員免許を持っている人もいれば、学び直して教員免許を取る人もいます。
英語科の教員の転職に特化した、転職エージェントもあります↓
また、個別指導の教室長などを経験している場合には、マネジメントスキルを活かして別の業界に飛び込む人もいました。
jobuddy(ジョバディ)というサイトに、さまざなな仕事の種類やその仕事に向いている人の特徴がまとまっています。
他の業界や職種に興味がある方は、ぜひご覧ください↓
結婚・妊娠・出産
結婚を機に、塾の正社員を退職する人もいます。
塾業界の生活リズムは特殊です。
昼から出勤して、仕事が終わるのは22時過ぎ、家に帰るのは日付が変わってからという講師も多いですね。
同業者と結婚する場合には、生活リズムが合ったり、理解があったりするかもしれません。
でも、一般的な業界で務めている人とは、なかなか生活リズムが合わず、理解してもらえないことも多いでしょう…
結婚しにくく、独身の人も多いです
中には、「結婚相手の家業を継ぐ」という理由で、退職した人もいました。
また、男性が多い職場なので、産休・育休の制度がきちんと整備されている会社も多くはありません。
ですので、妊娠・出産を機に、塾の仕事を辞める人もいます。
女性が働きやすい職場にしてほしいな
それに、塾業界は、学校が休みの土曜日・日曜日が書き入れ時。
毎晩帰りが遅い上に、土日はわが子の学校行事に参加できない、家族で出かけられない…
家族といっしょに過ごす時間を持つために、塾業界を辞めた人もいます。
体や心の調子が悪くなった
塾講師の仕事は、知識労働と思われがちですが、かなり体力勝負です。
健康状態が悪くなり、塾の仕事が続けられなくなる人もいます。
私自身も、循環器の調子が悪くなり、教室で授業をすると息切れをするようになりました。
プロ家庭教師なら声を張る必要はあまりないので、独立したという経緯があります。
それでも日常的に体調はいまひとつ…
また、どの業界でも同じですが、メンタルの状態が悪くなり、退職する人もいます。
特に入試シーズンに入ると、休みがなく、受験指導へのプレッシャーも強くなります。
体や心に影響が出る人も多いでしょう。
ほんまに健康が第一やで…
会社に不満があった
「辞めたい」と思う人のほぼ全員が、会社への不満を持っているでしょう。
不満の内容はさまざまです。
- 有給休暇が取れない
- 休みが週1回しかない
- 残業が多すぎる
- 給料が少ない・年収が低い
- 講師不足で教室が回らない
- 授業以外の業務が多すぎる
- 希望していない部署に配属される
- 正当に評価してもらえていないと感じる
などが、多いでしょう。
塾講師は1週間の時間割が決まっているので、休みにくいのが特徴です。
休むには、別の講師に代講を頼まなければなりません。
引継ぎも面倒なんですよね…
また、就業規則では「22時退勤」となっているのに、22時まで子どもたちを居残り指導している塾もあります。
その場合には、絶対に22時には帰れませんよね…
かと言って、時間外手当が多いわけでもなく、中には残業代が支払われない会社もあります。
また、業界全体の平均年収も、高いわけではありません。
だからブラックな業界って言われるんやで!
中でも「授業に専念できなくなった」ことを理由に、退職する人はけっこういます。
営業の電話、ビラ配り、自分にあまり関係のない会議…
授業への情熱がある人が、流出してしまうのはもったいないですよね。
子どもたちや保護者が原因で退職する人は少ない
他のサイトでは、「子どもたちが言うことを聞かないので自信を失った」といった理由で、塾を辞める人もいると書かれることもあります。
また、いわゆる「モンスターペアレント」が原因で会社を辞めた人も多いという記事もあります。
ただ、私の周辺では、子どもたちや保護者が原因で退職する人はいません。
というのも、子どもたちに授業すること、そして、志望校合格のために保護者と足並みをそろえることは、塾講師の業務の「核」だからです。
授業するのがイヤならそもそも塾講師になっていませんよね
離職率の高い塾業界の中で、子どもたちや保護者が理由で退職する人が少ないのは、救いです。
人間関係がうまくいかなかった
これは塾業界に限ったことではありませんが、「人間関係」という退職理由です。
どんな職場でも、人間関係が円満ということは少ないでしょう。
- 上司とソリが合わない
- 苦手な同僚がいる
- 自分にだけいやがらせをしてくる人がいる
- 気を遣うことに疲れた
など、職場での人間関係に悩む人は多いです。
人間関係の難しいところは、相手を変えようとしても、相手は変わらないところですよね…
だから「コレをやったら解決!」という糸口が見つかりにくいやんな…
特に、塾講師はよく言えば個性的、悪く言えばクセやこだわりが強い人が多いです。
上司や同僚と衝突する人もしばしばいます。
上司からの売り言葉に買い言葉で、本当に塾を辞めてしまった知り合いもいました。
家庭の事情
退職するときの便利なキーワード「家庭の事情」です。
他の会社に転職するとか、独立して塾を経営するって、退職の理由として会社に伝えにくいですよね。
で、「家庭の事情」というオブラートに包んで退職するわけです。
「家庭の事情」と言って退塾する保護者もいますよね
で、学校の説明会などに出席すると、辞めたはずの元同僚と出くわす、なんてことがあるわけです。
もちろん中には、子育てや介護など、本当に家庭の事情で退職する人もいます。
まとめ:塾講師が正社員を辞めたい&退職する理由
今回の記事では、正社員の塾講師が会社を辞めたいと思ったり、本当に退職した理由をまとめました。
他の業界と共通する理由もあれば、塾業界の独特の退職理由もありました。
あなたの他にも、塾を退職しようか悩んでいる人、悩んだ末に退職した人はたくさんいます。
くれぐれも1人で抱え込まないようにしてくださいね!
転職サイトや転職エージェントに登録するのも、1つの手です。
また、私のようにプロ家庭教師として独立・開業するという手もあります。
ご興味がある方は拙著『プロ家庭教師として生きていく方法』をご覧ください。