こんにちは、プロ講師のひかるです。
塾講師のアルバイトが気になる…
どうやって始めたらいいの?
このように…
という方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
をまとめました。
塾講師のアルバイトを始める人のための、スタート完全ガイドです!
長い記事になってしまったので、目次をリンク替わりにご利用ください。
また、くわしい記事へのリンクもありますので、気になる項目はそちらもお読みください。
元塾講師・プロ家庭教師が解説します!
塾講師のアルバイトってどんな仕事?
まず、塾講師のアルバイトの全体像をつかんでおきましょう。
塾講師アルバイトには、大きく分けて3つのタイプがあります。
塾講師バイトの種類は…
- 集団指導の講師
- 個別指導の講師
- チューター
の3つです。
「集団指導」というのは、黒板やホワイトボードを使って、クラス全体に向かって授業をするスタイルです。
「いっせい指導」や「クラス指導」と呼ぶこともありますね。
1クラス数名という少人数クラスから、数十人という大規模クラスまであります。
学校の授業をイメージするとわかりやすいですね
「個別指導」は、1人の講師が、1~3名くらいの子どもたちを指導するスタイルです。
3人指導であっても、それぞれ学年や教科、その日学ぶ単元が違います。
1人1人ブースで区切られた空間で、講師は子どもの横に座って指導します。
個別指導の教室って、駅前にいっぱいあるやん
「チューター」は、生徒の学習をサポートしたり、講師の授業のフォローや事務作業をしたりします。
具体的には…
- 生徒からの質問に答える
- 出席・欠席の管理をする
- テストの丸つけをする
- 電話対応をする
などが、チューターの業務になります。
塾や予備校によって、業務の内容が違うので、よく確認しておく必要があります。
某衛星予備校や大手塾などで、講師に直接質問できない場合、チューターが子どもたちの質問対応をすることがよくあります。
どのタイプの講師になりたいのか、自分に向いているのか、まずは選んでみましょう。
塾講師アルバイトのメリットとデメリット
塾講師のアルバイト以外にも、たくさんのバイトがあります。
塾講師のアルバイトをするメリットとデメリットを、チェックしておきましょう。
塾講師バイトのメリットは…
- 学んできた知識と経験を活かせる
- 「わかりやすく伝える」スキルが得られる
- 時給が高め
の主に3つです。
新しく知識やスキルを身につけるのも大切ですが、これまで自分が勉強してきた知識と経験を活かせると効率的ですね。
また、子どもたちに教えるときには、工夫しないと伝わらないときがあります。
「わかりやすく伝える」スキルは、社会に出て働くときに必ず必要になります。
教員志望の大学生はもちろん、どんな業界でも大切ですね
塾講師のアルバイトの時給は、最低賃金に比べると高めに設定されています。
さきほど紹介した塾講師の種類にもよりますが、集団指導の講師なら時給2,000円あたりからスタートできます。
(※時給については、後の項目で解説します)
一方、塾講師のアルバイトのデメリットは何でしょうか?
塾講師のアルバイトをするデメリットは…
- 子どもたちの成績に責任を負う
- 授業の準備には時給が発生しない
- シフトが固定で休みにくい
の3つです。
どんな仕事でもそうですが、「責任」が付きまといます。
塾講師の場合には、子どもたちの成績アップや志望校合格を請け負っています。
そのために授業以外で、教材の予習をしたり、プリント教材を作ったりする講師もいます。
でも、時給が発生するのは、指導時間だけで、準備の時間には給与は支払われません。
熱心な講師ほど、きちんと準備するねんけどな…
また、時間割(シフト)が固定されているので、休みにくいのも特徴です。
もし休む場合には、他の講師に代講してもらわなければなりません。
引継ぎを面倒に感じる人も多いでしょう。
塾講師のアルバイトに向いている人・向いていない人
次に、どんな人が塾講師のアルバイトに向いているのか、見ていきましょう。
塾講師のアルバイトに向いている人の特徴は…
- ある程度の学力がある
- 相手を尊重できる人
- 工夫を楽しめる人
- 平日の夕方や土日に働ける人
の4つです。
塾講師は教える仕事ですから、やはりある程度の学力は必要です。
ただ、全教科オールラウンダーで、トップレベルの子どもたちを教えられなくても大丈夫です。
自分の得意な教科や学年から、仕事をスタートできます。
また、子どもは親にとって宝です。
子どもを大切に扱うことができる人が、塾講師に向いているでしょう。
自分が生徒なら、自分を大切にしてくれる人に教わりたいですよね
教える方法は、いろいろあります。
違ったアプローチもできますし、絵や図などを書いて視覚的に工夫もできます。
また、スケジュール的に、平日の夕方や土日に働ける人は、塾講師の仕事と相性がいいでしょう。
大学生や、仕事終わりのビジネスパーソン、子育てを終えたかたは、働きやすいと言えます。
一方、塾講師のアルバイトに向いていない人は、どんな人でしょうか?
塾講師のアルバイトに向いていない人の特徴は…
- 子どもに教えられる学力がない人
- 相手を尊重できない人
- 工夫を楽しめない人
- 平日の夕方や土日に働けない人
の4つです。
仕事を通して、知識やテクニックが磨かれていくものです。
でも、じゅうぶんに知識やテクニックが備わっていないと、指導をするのがとても大変です。
また、子どもに対して大切に接することができないと、子どもたちや保護者、そして、社員の信用を得られにくいでしょう。
教育は、マンパワーやからな
工夫することで、子どもたちにわかってもらったり、問題を解けるようにしたりすることに、塾講師の仕事の醍醐味があります。
「なんでこんなこともわからんねん!」と子どもを責めてしまうなら、塾講師の仕事は向いていないでしょう。
また、平日の夕方以降や土日に働けないと、塾講師のアルバイトはスケジュール的に難しいです。
子育て中のお母様・お父様は、なかなか平日の夕方以降や土日に、家を空けにくいでしょう。
集団指導と個別指導どちらがおすすめ?
では、塾講師のアルバイトを始める場合、集団指導と個別指導、どちらの仕事がおすすめなのでしょうか?
集団指導と個別指導は、どちらがいいと断言できるものではなく、人によって好み・適性が分かれます。
集団指導のアルバイトに向いているのは…
- 人前で話すのが得意・好きな人
- クラスの雰囲気を作れる人
です。
集団指導では、クラス全体に対して、授業を展開します。
人前で話すのが得意な人、好きな人は、クラス指導の講師を始めやすいでしょう。
また、クラスとして、子どもたちとの距離をうまく保つ必要があります。
「ムードメーカー」になれる人が向いています。
私は決してムードメーカーではありませんでしたが、だんだん授業を盛り上げられるようになりますよ
一方、個別指導のアルバイトに向いているのは、どんな人でしょうか?
個別指導のアルバイトに向いているのは…
- 1対1の方が話しやすい人
- 寄り添ってあげられる人
です。
個別指導は、1対1でコミュニケーションをとりながら、指導を進めます。
また、クラス指導には通えない事情を抱えた子どもたちも、個別指導に通うことがあります。
そういう子どもたちに寄り添ってあげられる人は、個別指導の講師が合っているでしょう。
チューターも、個別に子どもたちの質問に対応するので、個別指導寄りです。
ただ、塾・予備校によっては、チューターは事務作業もする必要があります。
電話応対や丸つけ、教材準備や出欠確認など、自分がしたい業務なのかもチェックしておくといいでしょう。
塾講師アルバイトの時給の相場
塾講師のアルバイトの時給について、見ていきましょう。
塾講師アルバイトの時給の相場は…
「求人ボックス」というサイトの「給料ナビ」では、塾講師のアルバイト・パートは…
平均時給1,299円
(更新日:2023年8月23日)
「求人ボックス」給料ナビ
となっています。
厚生労働省の統計によると、2023年の最低賃金の全国平均は1,004円となっています。
ですので、塾講師のアルバイトの時給は、最低賃金よりも高めに設定されています。
ただ、集団指導、個別指導、チューターというアルバイトのタイプによって、時給が違ってきます。
時給の相場 | |
集団指導 | 2,000円前後~ |
個別指導 | 1,200円前後~ |
チューター | 1,000円前後~ |
くらいが相場になってきます。
やはり同時に何人も指導できる集団指導は、高い時給を支払っても会社は採算が合います。
また、個別指導やチューターは、仕事を始めやすいので、集団指導に比べると時給は低めです。
指導スタイルだけでなく、学歴や指導歴、担当する学年や内容、地域によっても時給は違ってきます。
くわしくは、こちらの記事をどうぞ↓
ただ、時給(お金)も大切ですが、「自分に合っているか」が大切ですよね。
自分に合っていて、好きな仕事の方が長続きするでしょう。
ぜひ、自分にぴったりのアルバイトを見つけてくださいね!
塾講師アルバイトの始め方
次に塾講師のアルバイトの始め方を、チェックしていきましょう。
塾講師のアルバイトをスタートする方法は…
- 通っていた塾に問い合わせる
- 知人に紹介してもらう
- アルバイト求人サイトで検索する
の主に3つです。
まず、ご自身が塾に通っていた場合には、その塾が講師を募集しているか確認してみるといいでしょう。
自分のことを知ってくれている先生がいたり、知っている環境の方がスタートしやすいでしょう。
私が勤めていた塾でも、OB・OGがアルバイトにし来ていました
また、先輩や友達など、知り合いが塾講師をしているなら、その会社を紹介してもらうのもアリでしょう。
知人が問題なく働けているのなら、安心して働きやすいでしょう。
もちろん、アルバイトの求人サイトから、検索して応募する方法もあります。
- 地域
- 時給
- 職種
- フリーワード
などから、アルバイトをしぼりこむといいでしょう。
いくつかの会社をピックアップして、比較するのがおすすめです。
アルバイト先の評判や口コミも、チェックしておくと参考になるでしょう。
塾講師アルバイトの採用の流れ
次に、塾講師アルバイトの採用の流れを見ておきましょう。
塾講師アルバイトの採用・選考は…
- 履歴書を送る
- 学力テストを受ける
- 面接を受ける
- 模擬授業をする
という流れが一般的です。
まず、さきほど紹介した方法で、気になる塾を見つけて応募すると、履歴書の提出を求められるでしょう。
履歴書は、100均などで売られています。
書き方の例も封入されている履歴書も多いので、見本に沿って書くといいでしょう。。
求人ボックスという求人サイトでは、履歴書の見本や書き方が詳しく載っています。
また、履歴書を無料でダウンロードもできます↓
履歴書の選考を通過したら、採用担当者と面接があります。
面接では、履歴書に書いた内容をもとに、面接官が質問してきます。
また、ある程度、答えを用意しておくと、スムーズに進むでしょう。
面接と同時に、学力テストを受ける会社も多いです。
学力テストを受けて、子どもたちに実際に教えられる学力がありそうかチェックされます。
担当したい教科の問題でチャレンジするのが一般的です。
中には、複数教科バランスよく出題されるテストを受ける場合もあります
面接と学力テストで、ほとんどの選考は終わります。
ただ、集団指導の塾などでは、「模擬授業」をしなければならない会社もあります。
模擬授業とは、実際の授業を想定したシミュレーション授業を、採用担当者を相手におこないます。
模擬授業の流れやテクニックについては、こちらの記事をどうぞ↓
授業の準備と流れ
採用されたら、研修期間を経て、いよいよ講師デビューです。
基本的には、授業の流れについては、各社の研修で教わりますし、会社によって異なります。
ここでは、一般的な指導の流れを紹介しておきます。
集団指導の準備と授業の流れ
集団指導の指導の流れは…
- テキストの予習
- 板書計画
- リハーサル
- 出勤後の準備
- 授業の実施
- 報告
という流れが一般的です。
まず、指導の前に、授業で使うテキストを予習しておきます。
問題はひととおり解けるようにしておきましょう。
次に、どのように黒板(ホワイトボード)を書くか「板書計画」を、ルーズリーフなどに書いておくことをおすすめします。
マニュアルがしっかりとした会社なら、板書のサンプルをもらえるかもしれません。
それでも自分で書いてみた方が、流れをつかみやすくなります
慣れるまでは、自分でリハーサルをしておくといいでしょう。
会社に言えば、空いている教室を借りて、練習できるかもしれません。
ただ、さきほど紹介した通り、準備には時給が発生しない会社がほとんどです。
出勤したら、教材を印刷したり、テスト日程や欠席者の確認などをしておきましょう。
社員や事務スタッフ、他の講師にあいさつするのは、当然やな
そして、いよいよ授業スタートです。
慣れないうちは、想定通りに指導が進まないこともあるでしょう。
アルバイトの講師が、集団指導で受験学年を任されることはあまりありません。
授業が終わったら、欠席者に連絡したり、指導内容の報告書を書いたり、社員に伝えたりします。
個別指導とチューターの準備と指導の流れ
個別指導・チューターの場合には、集団指導と違って、複数の教科・学年を担当します。
進度も生徒にとってバラバラですので、すべての教材を予習するのは実質不可能です。
なので、基本的には、臨機応変に指導していくことになります。
それでも、ある程度準備しておけることはあります。
- テスト・入試までのスケジュール
- 指導内容や単元のチェック
- 小テストのコピー
などです。
もちろん子どもたちの出迎えや送り出し、自転車整理などの業務がある会社もあります。
また、チューターは、社員のサポートやテストの丸つけ、電話対応など、指導以外の業務も会社によってはあります。
塾講師アルバイトの注意点
最後に、塾講師のアルバイトをするうえで、注意しなければならないことを確認しておきましょう。
塾講師のアルバイトをするときに、注意すべきポイントは…
- ハラスメント
- 個人契約を持ちかける
- 個人的に連絡先を交換する
- 個人情報を漏洩する
- 著作権を侵害する
などです。
まず、研修やマニュアルで厳しく指導されると思いますが、ハラスメント(いやがらせ)はNGです。
自分はよかれと思っても、子どもたちがハラスメントだと感じれば、それはハラスメントです。
体に触れたり、人格を傷つけるたりしてはいけませんね。
どこの業界でもハラスメントはNGやな
また、塾業界では、生徒の引き抜きや個人契約を持ちかけるのもご法度です。
子どもたちと個人的に連絡先を交換するのもNGですから、ご注意ください!
子どもたちの個人情報を、漏らさないようにもしなければなりません。
外で生徒の話はしないようにしましょう。
誰がどこで聞いているのかわかりません…
しっかりとした会社では、教材などの著作権も厳しく管理されます。
子どもたちが購入している教材ならコピーOKですが、子どもたちが持っていない教材を勝手にコピーして配布するのは著作権の侵害にあたります。
まとめ:塾講師アルバイトのスタート完全ガイド
塾講師のアルバイトの始め方から、授業準備、そして、NG行為までご紹介してきました。
もちろんルールは会社によって違うので、塾の規則を確認してくださいね。
この記事で、みなさんが「自分が塾講師として働いている姿」をイメージできたのなら幸いです!
ぜひ塾講師というおもしろい仕事をスタートしてみてくださいね。